キャラクターの思い付きの発端は年賀状でした。その年は戌年だったので、何の気もなしにとりあえず犬小屋が、ジェット噴射で夜空を飛んでいる絵を描いたという訳です。
それから学生時代、課題で「絵本を作る」という課題があり、そこでこの「空飛ぶ犬小屋」を、主人公にしたものを作ろうと思ったのがはじまりでした。
読み手側に、一緒に空に乗って飛んでいく気持ちを味わってもらいたかったので、あえて主人公を犬自身にせず、読み手の分身である「ぼく」の視点で話を進行させようと考えました。
内容的には、ありがちなパターンですが、全く非現実的ではないようなところ(子供の頃だったら、ひょっとしたら本当なのではないか?というところ)を意識して作ったつもりです。
そこそこ受けも当時良かったので、つい調子にのって、今後も続けてやる!と思ってしまったわけです。
でも実際に、町内にいる犬達が、夜集会を起こして、犬小屋レースを行うなんて考えただけでワクワクしませんか?
当時課題作ったお手製絵本。今見ると、絵もかなりメチャメチャ。何故だか犬が「色っぽい」と言われました。
それからMacを覚えて、photoshopで書き直しをしたのですが、とりあえず誰に見せる訳でもなくほっぽらかしにしていました。けれども2000年になって、裏原宿にあるデジタローグというギャラリーで個人的に大好きなデザイナー・松本玄人さんの主催する「フロッケ展」というデジタル製作物のマーケットでミニ絵本として出展しました。> 手作業でミニ絵本を作るのはしんどい作業です。会社のレーザープリンタをこっそり使用して作りました。オビまでつけて、ハードカバー、600円で販売しました。半分位売れたのですが、製作費だけでもちろん、赤字です。

それから1年後、フラッシュを知って、再び「犬小屋」シリーズを作ってやると決意を新たにしました。認知度が高いとか、面白さうんぬんより、人に見てもらえる喜びというのがwebで体現できて嬉しい限りです。

本当はこれで完結してもいいのですが、「トップブリーダー犬の集う犬小屋世界大会」とか、犬小屋のワールドカップがあってもいいでしょうし、はたまた「迫り繰る宇宙人の魔の手から、犬小屋軍団が地球を守る」なんて、急に飛躍してしまうというのも有りだと思います。
想像に限って言えば尽きないところですが、なんとか形にはしたいな、と思ってます。

定期入れ位の大きさ。いいオトナがこんなものを作るのに夢中なんだから困ったもんです。
当時ミニ絵本に添付したキャラクター紹介。本当にどうでもいいことが掛れています(笑)